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仕事のヒント

「仕事がうまくいく→給料が上がる」のいくつかのヒント

自己PRは個性を主張する

 


昇進・昇格のときに使う申告書に自己PRを書くところがありますよね。中途採用だと、「業務履歴とそれによって得られた強み・スキル」とか。あるいは新卒だとそういう筆記試験などもあります。

時々こういう文章を読む事があるのですが、意外と「こいつは上手だな」と思う人は少数派ですね。学校でこういうトレーニングを受けてないんだろうか。自分が学生の頃はもちろんありませんでしたが…

以前の記事でも業績申告書については

 昇進申告書はアウトラインが重要
 期末自己申告記入のポイント

などで書いてきましたが、本日は自分が持っているスキルを説明する自己PR(自己プレゼン)文章についてのヒントです。

■抽象語、カタカナ語には注意

これは以前の記事でも触れましたが、

 抽象的な単語
 カタカナ語
 いい印象を与えるような形容詞

には注意が必要です。以下ではこれらの単語をまとめて抽象語と呼ぶことにします。

以下の例文をご覧ください。

★――――――――――――――――――――――――――

あるリゾートホテルのリーフレット大きな文字でつぎのような文章が載っている。

 自分自身をリメイクしたい。仕事と人間関係に神経をすりへらすあわただしい日々がつづく。時には為のびやかな大自然の懐に抱かれて、自分を振リ返るユトリがほしいもの。サービスの原点を志向する○○ホテルは、あなたの心身の癒しをトータルにヘルプします。新しいロマンと新鮮な活力に満ちた自分に出会っていただくために。

こんなコピー(売り込み、勧誘する文章)をキミはどう読むか。たいていの人は、ちらっと見るだけ。読んでも心を動かされるところはほとんどないであろう。「自分自身をリメイク」とか「大自然の懐」とか「癒しをトータルにへルプ」といった、いかにもそれらしい匂いの言葉がならんでいるだけで、具体的内容は何もない。

森村稔(著) 『自己プレゼンの文章術
――――――――――――――――――――――――――★



まさしくその通りで、激しく同意してしまいました。
さすがにこんな勧誘広告が実際にあるとは思えませんが、似たようなものは見た記憶があります。

でも実際に申告書となるとこういうことに気をつけずに、格好いい言葉を使って飾ってあるだけのお人形のような文章を見かけるのですよ。
以下は実際に私が見たことがある中途採用の人の自己プレゼン文(もちろんそのままではありません)

★――――――――――――――――――――――――――
前職である生産設備の設計においては、スタッフとのコミュニケーションを重視し、それによるモチベーションと活用スキルの向上を企図して運用設計をしましたが、その背景となる生産性戦略を最大に実現するためのROIに細心の注意を払いました。これにより戦略展開と実際の設備の設計能力を向上させることができました。
――――――――――――――――――――――――――★



 「……だから何?」

と言いたくなるような文章ですよね。
もちろん書類選考でアウト。

■抽象語は個性がなくなる

申告書や自己PR文は何が見たいかというと、極論すれば

 その人でなければできない独自性

です。その独自性というのは、具体的な言葉を抽象化した時点で複数の概念を含むことになって、誰にでも当てはまるようになるんですよ。
抽象語と言うのは、そうして複数のモノを含む意味をもたせた単語なので当然です。これは自分の個性を表すのには不適切なんですね。

だって、上記のホテルのコピーにしろ中途採用の申告書にしろ、そのホテルにだけ当てはまる特徴はなくて、田舎のホテルならどこにでも当てはまる文章じゃないですか。生産設備を設計したことがある人なら全員に当てはまりますよね。

 そんなものが、個性や独自性のPRになるわけがない

ましてや、「美しい」「多くの」みたいな印象の良い単語をいくら並べても、文章の本質が強化されたわけではないので、ちょっとなれた面接官なら、読み飛ばしてしまいます。文章の語調を整え、文字数を水増ししているだけの「たんなる文字」にしか見えてませんから。それなら

 私は○○状態○○なので○○のコミュニケーション能力があります(○○にはお好きな単語を埋めてください)

って書いたほうがよっぽどユニークさがでますよ。合格するかどうかは別ですが。

ということで、申告書を書く上での注意点は

 ・読む人が何を知りたいのかを書く←これ一番大事
 ・印象の良さそうな形容詞を使ってはいけない
 ・抽象的な単語、カタカナ語を多用してはいけない
 ・自分でなければできない具体的なことを書く

ことです。



■参考図書 『自己プレゼンの文章術

文章を綴る目的は、人の心をどうつかむかということに尽きる。最も切実に、作文力を要求されるのは就職準備のときだ。その後のキャリアにおいても、そこで培われた作文力は応用できる。企画のプレゼンテーション、学校や職場での小論文テスト。挨拶や自己紹介の場合にも、作文で身につけた構成力と文章力は強い武器になる。著者は広告マンとして、また管理職として、そして大学や企業での講座の形で様々な作文の現場に立ち会ってきた。そこで得た豊富な実例(成功と失敗の体験)をもとに、テーマに応じた作文術のノウハウを解き明かす。

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自己プレゼンの文章術
著者 :森村稔

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●本書を引用した記事
 文章のコツ6:同じ言葉を使う
 文章のコツ1:接続詞の使い方で意味が変わる
 自己プレゼンの文章術2
 自己プレゼンの文章術1
 自己PR文で「思う」な
 昇進・昇格申告書:受け身表現を使うな
 自己PRは個性を主張する
 結起承転結
 できる人の要約力
 説得力のある文章を書くための11のコツ
 具体的に妄想すると考えられる

●このテーマの関連図書


メディアの仕組み

伝える力(PHPビジネス新書)

就活生のための作文・プレゼン術(ちくま新書)

若き友人たちへ―筑紫哲也ラスト・メッセージ(集英社新書515B)

マスコミ入社試験問題集2016年08月号[雑誌]:新聞ダイジェスト別冊

“犯罪被害者”が報道を変える


 

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