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仕事のヒント

「仕事がうまくいく→給料が上がる」のいくつかのヒント

諦めないで続けるとある日突然爆発する

 


学生時代だけでなく、社会人になってからする勉強が本当に必要な勉強であって、学生時代は勉強するための方法を勉強している、というお話を聞かれたことがあるかもしれません。

実際、自分の経験でも、学生時代に勉強したことというのは、基礎知識としては役に立っているかもしれませんが、具体的に仕事に使ったというのは、社会人になってから覚えたことが圧倒的におおいです。ただ、学生時代に一生懸命工夫して、記憶したことは、そのプロセスが役に立っているような気がします。

ただ、社会人になってからの勉強であっても、昨日勉強したことが、今日役に立つかと言われるとほとんどそんなことはありません。
GTDにしろ、TOC(制約理論)にしろ、それが役立つ瞬間は、かなり時間が立ってからでした。
その間に勉強したことを試してみようといろいろトライはしていましたが。

本日は、「勉強して記憶する」という行為について。

■脳は関連すると急速に理解力が上がる

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いま、皆さんが A という事象を覚えたとします。このとき同時に、 A という事象の「理解の仕方」も、気づかないうちに手続き記憶によって脳に保存されます。

したがって、つぎに B という事象を覚えようとしたとき、 A の手続き記憶が、無意識に B の理解を助けて、容易に B を記憶できるようになります。もちろん、同時に B の手続き記憶もまた自動的に記憶されます。しかし、このとき脳でおこる現象は、それだけではありません。新しく覚えた B の手続き記憶が、すでに記憶している A の理解をさらに深めてくれるのです。つまり、 A と B の二つの事象を覚えると、「 A 」、「 B 」、「 A から見た B 」、「 B から見た A 」というように、「事象」と「事象の連合」が生まれ、記憶した内容に、四つ(2の2乗)の効果が生まれるわけです。このように、記憶力の相乗作用には、一般的に「累積(べき乗)の効果」があります。したがって、勉学の効果は幾何級数的なカーブを描いて上昇します。

池谷裕二(著) 『記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方
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本書によれば、記憶のちからはべき乗効果があるので、最初のうちは、メリットを感じることや実際に、記憶できることは非常に限られているのですが、それが徐々に積み重なると、あるところから極端にレベルがアップするようになる、とのこと。

個人的な経験で言えば、TOC(制約理論)を勉強し始めて、実際に応用が出来るようになったのは3年くらい後のことでした。
それまでは、実際に現状問題構造ツリーや対立解消図(3クラウド)を書こうとしたり、みんなの意見を集めて、一緒に問題点を出そうとしても、あるところまでは出来るのですが、実際にこれはという解決策が見つからない、という、やっては失敗、やっては失敗の繰り返しでした。

それが、「あぁ、こうすればいいんだ」みたいなコツが分かり、「あの文章はこういうことを言っていたんだ」と理解できたのが初めて知ってから3年後という感じです。

また、今のブログ記事で時々やっているように、ビジネス書に書いてあることを、自分の現実問題に置き換えられるようになるまでにも、やっぱり3年くらいかかってますし、特定のジャンル(仕事術や思考方法)も、パラパラめくるだけで放んの要約ができるようになるまでも2年近くかかってます。

なので、この幾何級数的カーブ(最初はほとんど低空飛行のままで、途中から急上昇するイメージ)というのは、実感として理解できます。
きっと、脳の中では本書のような関連付けが行われているのでしょう。

■S字曲線

ただし、ある分野においての知識は、無限大に幾何級数的カーブを描くわけではなく、S字曲線(シグモイド曲線)を描いて、飽和するという感じがします(理論的根拠があるわけではありませんが)。
シグモイド曲線については

 シグモイド-Wikipedia

を御覧ください。

S字曲線は、世の中の色々なものに現れます。

たとえば、何かの改善活動をしようと思うと、最初のうちは効果が少ないのですが、しつこくやり続けていると徐々に効果がではじめます。しかしそれで喜んで続けていても、あるところでさっぱり効果が出なくなります。

私は過去のサラヒン〜サラリマンの仕事のヒントで、ブラインドタッチを憶えることを推奨してます。

 仕事とは書類を作ることとみたり
 毎日基礎トレーニングをする

これもブラインドタッチを覚えた当初は、大した事もなかった(正直に言えば、今までより遅くなった)のに、慣れてきたら急にタイプ速度が上がりました。しかし、ある所(1分間でPCなら100文字前後, スマホ入力なら60文字前後)から「のび」がピタッと止まりました。練習は続けていますが。

■§型成長曲線

これを突破して成長し続けるためには、ある分野だけを徹底的に追求していても、飽和エリアに来ると、コスト対効果が少なくなります。

そこで、必要なことは、ある分野を勉強したら、その勉強の成果が出始めたところで、次の新しいジャンルに挑戦をしていくことだと考えています。
つまり、思考方法という切り口で考えれば、

 論理思考を勉強する
 成果が出るようになったら、TOC思考プロセスを勉強する
 TOC思考プロセスが使えるようになり始めたら、水平思考を勉強する

みたいにどんどん勉強する範囲を広げていったり、拡張して行ったりしないと、一芸に秀でるだけで、それしか使えないということになりかねません。

逆に、このように、ある分野を勉強したらつぎに関連分野することで、ちょうど§の文字みたいに、S字が複数個重なって、大きく見ると一直線に成長している自分の姿が描けると思っています。
私は、勝手に「§型成長曲線」と名づけてます。
※別に名づけたからどうだということはありませんが。

要するに、あるスキルやノウハウがちょっとだけ使えるようになったら、その勉強と実践を続けるとともに、新しいジャンルにも興味を持ちましょうと。
そうすることで、常に成長の実感のある勉強ができるのではないかと考えるようになりました。

ブラインドタッチに話を戻せば、ブラインドタッチで入力速度が上がらなくなる前に、自動入力ツールを導入したり、予測変換を使うようにすることで、文章を入力する方法自体を変えていかないと改善しないわけですね。
※こちらの方法については
ローマ字定義(Google日本語入力)
Google日本語入力
ArtTips
※をご参照ください。

あなたは、次に何を勉強しようとされてますか?



■参考図書 『記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

神経科学の目覚ましい進歩によって脳の記憶の実体がついに見えてきた。

よく年をとると記憶力が衰えるといわれるが、この研究は成人した後であっても鍛えれば記憶力がよくなることを示している。しかし、そうは言っても成人して年齢を重ねるごとに記憶力が落ちていくのを感じるわけだが、脳科学は脳の構造にあわせた3つの「記憶の仕方」があることを教えてくれている。それは

 (1) 何度も失敗を繰り返して覚える
 (2) きちんと手順を踏んで覚える(易しいものから難しいものへ)
 (3) まずは大きく捉え、最初から細部にこだわらない

である。
年齢と共に「丸暗記」する能力は衰えていくが、この方法を用いれば記憶力は鍛えられる。

記憶力を高める「夢の薬」を研究する著者が、LTPやシナプス可塑性などの最新理論を解説しながら、科学的に記憶力を高めるための具体的な方法を紹介する。

◆アマゾンで見る◆ 楽天で見る◆ ◆DMMで見る◆

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方
著者 :池谷裕二

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●関連 Web
 記憶力を強くする ブルーバックスB-1315―何も考えないこと(読書メモ)
 記憶力を強くする(pdf)-Biglobe
 空間的記憶や情動的記憶をつかさどる 海馬を中心とした神経ネットワークの解明(pdf)―東北大学研究発表資料
 記憶力を強くする-池谷裕二のホームページ・Web 記憶力を強くする-Google Books

●本書を引用した記事
 プライミング効果
 社会人の勉強方法は、学生とは異なる
 プライミング効果で読書する
 諦めないで続けるとある日突然爆発する
 記憶力を強くする

●このテーマの関連図書


海馬―脳は疲れない(新潮文庫)

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線(ブルーバックス)

受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法(新潮文庫)

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める(生活人新書)

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?(新潮文庫)

単純な脳、複雑な「私」(ブルーバックス)


 

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